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新! 学校報「泉」 アーカイブ

若葉学習会学校報「泉」 第669号 (2023年3月号) 群れるな、ギャルになるな  小西芳彦

今月の短歌


ありがとう 先輩方との別れの日
  なれるといいな先輩みたいに

米子校舎 中学1年 
    斉木 宗太郎



君たち 僕たち① 
米子校舎 小学4年
志村 丹子さん




 丹子さんの筆箱の中身が私のとそっくりで笑ってしまいました。コクヨの鉛筆シャープはテレビドラマ「ドラゴン桜」で藤井くんが使っていたから購入。お気に入りはカヴェコスペシャル。確かにこれはとても書きやすい名品。ユーチューブで物色して買ったというメタルペンシルは濃さがたりなくて失敗だったね。 次に欲しいのはクルトガダイブ? もちろん先生もほしいよ。でも高価だねぇ。
 大好きな文房具を握ったら目の色が変わりますね。何でも吸収してやろうと言うような強い眼力には時々ドキッとします。「ちょっと物足りないと思ったので自分で塾に行きたいと言いました。小学校では競い合う感じではないけど、若葉はそんな感じがあって好き。スピーディでいい。いろんな問題に挑戦できるし」。「お母さんがいろんな塾を調べまくって若葉に決めました」。
 将来は「医療系の仕事をすることが夢」ときっぱり言えるのはすごいよ。若葉では2月中にすでに医学部合格を決めた先輩たちがいます。その後にしっかり続いてほしいと思います。   (担当 佐布)


君たち 僕たち② 
米子校舎 高校2年
大谷 茉鈴さん


 今回紹介する大谷さんは米子西高校華道部部長です。西高校では、例年3月に「翠燦く(みどりかがやく)」という文化部と応援部が日頃の活動を披露するというイベントを開催しています。コロナのため、中止されていましたが、今年は開かれる予定ですので、今、彼女はその準備に砕身しているところです。
 華道には様々な流儀があるそうですが、西高の流儀はその指導者の流儀に従って、未生流という、主に西日本で広まっている流儀だそうです。未生流には、直角二等辺三角形をかたどって生けるという技法があり、花を生ける角度に気を遣うそうです。
 そもそも彼女が華道部に入ろうと思ったのは、体験入部が楽しかったこと、先輩たちが優しかったこともありますが、きっかけは曾祖母にあるそうです。曾祖母が畑仕事をするのを見て育った彼女は、植物を育てることに興味を感じていたそうです。
 将来の夢は、お父さんの仕事の手伝いをしたいという彼女。家族思いの姿を垣間見ることができました。
(担当 河田)


卒業生はいま 

愛媛大学文学部
  井原 和生 さん     
 
 今回紹介するのは、大学受験科出身で、現在大学1年生の井原和生さんです。愛媛大学は、前期後期制ではなく、最近増えてきている、4クオーター制です。取材したときは、第4クオーターのテスト前だったのですが、十分勉強しているのか、自信がありそうでした。
 井原さんは、大学生になりたての頃は、親元を離れたことで、自由を満喫する一方、不慣れな土地での生活に不安を感じることが多くありました。しかし、幸いにも、一昨年、大学受験科から愛媛大に進学した「鷲見さん」から、大学構内の案内や、焼き肉屋のアルバイトを紹介してもらい、非常に助かったそうです。今では、すっかり愛媛という土地にも慣れ、アルバイトで知り合った、松山大学、岡山理科大学等の他大学の友達と一緒にレンタカーでドライブに出かけることもあります。
 また、入学当初は、小学校から、ずっと続けてきたバスケットのサークルに入っていたのですが、今年の1月からは、部活に入部しインカレを目指し本格的に練習に励んでいます。
 アルバイト、部活と忙しくはありますが、勉学の方も充実しています。1年時に学問分野別の入門科目のオンライン授業があるのですが、そこで数学や化学等の理系科目を勉強できるのが、新鮮で楽しいようです。
 今後は、教員や歴史系の学芸員の資格を取得しながら、将来の夢を探していきたいとのこと。今後も充実した大学生活を送って下さい。応援しています。
(担当 板見)


学園ニュース(境港校舎)

高校入試制度が変わりました。倉吉校舎はきちんと対応しました。

 1月の終わりの大雪は凄かったですね。自然の猛威を肌で感じました。予想以上の降雪に四苦八苦しました。早く春が来ることを願うばかりですね。
 今年から「推薦入試」は「特色入試」になりました。各生徒がプレゼンテーションをした後、質疑応答という新たな形式をとる高校と、従来通りの作文と面接という形式の高校の2パターンになりました。倉吉校舎では5名がこの入試にチャレンジ。もちろん、その対策を実施しました。プレゼンテーションの効果的なやり方をアドバイスした「プレゼン対策」、私が面接官に扮して「面接対策」、そして写真にあるように赤ペン添削の「作文対策」。ベストを尽くしました。このような対策は全て「生徒保護者からの要望」から始めました。その要望に応えてこそ、塾の価値があると考えています。ニーズに応じて柔軟に対応する倉吉校舎。3月は残りの20数名の生徒が一般入試を受けます。同様にベストを尽くしますね。  (担当 濱)


職員随想 


群れるな、ギャルになるな
  
 小西 芳彦



 「さて、何を書こうか?」そんなことを悩むのは珍しい。どうしたものかと考えた結果、まずは随想の定義を調べることにした。ネットの情報によると、随想とは「折に触れて思うこと」らしい。日々の生活の中で思っていることを、文章にまとめればいいようだ。少し安心した。というのも高校生の授業で意味不明(?)なことをさんざん喋るが、それらはいずれも「折に触れて思うこと」であるからだ。定義に従って、普段の語りをそのまま綴ることにする。
 高3生の授業で「きれいごとばかりをいう大人になるな」と話した。きれいごとを多用する人は「思考することを嫌うずるい人、またはいい人だと思われたいだけの人」という認識でいる。例えば物事の決断を迫られたとき、その先に起こりうる展開を予想し考えることもなく「どっちを選ぶのも正解」だとか「正解はない」と言うのはまさにきれいごとだ。それっぽく聞こえる言い回し特有の、反論のされにくさを利用しているにすぎないからうんざりする。
 「やらずに失敗するよりやって失敗したほうがいい」聞こえはいいが、ずる賢くつかって欲しくはない。自分一人のことならそれでいい。失敗したとき責任をとるならそれでいい。だがしかし、周りを巻き込んだあげくの損失には目をつぶり、この言葉を盾に物事を遂行するのは論外だ。のちの逃げ道を作るだけの言い訳にすぎない。
 いい人だと思われたいだけの人には注意が必要だ。そういう人たちが使う言葉に本音はない。人をおだてて同意ばかりしてくる人は疑ったほうがいい。ただ単に相手が望む返答をしているだけの可能性があるからだ。本当のやさしさや思いやりはそこにはない。そういう人を、僕は「味方に見える敵」と呼ぶ。
 そういえば、高校時代に唯一信頼していた担任の先生が、きれいごとを大変嫌った。「正義の味方」みたいなポジションで、本気で思ってもいないくせに「やればできるかもしれないよ、ココを目指して頑張ってごらん?応援するよ」とおだて持ち上げ機嫌をとるだけの先生たちとは全然違った。根拠のないことや精神論を嫌い、目に見える絶対的なプラスを追究する人だった。ホームルームで「E判定ばっかりとって、やる気がないなら俺が実技系の学校に転校させてやる。」とみんなで説教されたことがあった。もっともだと思った。高校は義務教育ではない。自ら選んで進学校に来たはずなのに、大して勉強もしないで自分の能力から目をそらす人が多すぎたからだ。努力が伴わない志望は単なる無謀だ。ところがその無謀さに気が付かない人が多いのは、「正義の味方」の根拠のないうわべだけの言葉に踊らされているからだろう。果たして悪いのはきれいごとを使うほうか、それともそれに踊らされるほうか、どちらなのだろう?まぁ両方か。こういう人達を、いずれも僕は「ギャル」と呼ぶ。
 「群れるな」とよく言う。仲の良さは諸刃の剣だ。仲間が道を外しそうになった時、それを止められる人はごく少数。「それってどうなの?」と思ってはいても、口に出せる凄い人はほとんどいない。群れの中にいる人は、自分の意見に同意を求める傾向が強い。仲間もどきも、間違ったやさしさでヨシヨシする。どこかきれいごとと繋がるところがある。物の本質が見えないギャルは、ヨシヨシを利用して自分の考えを正当化する。その繰り返し。みんなで足を引っ張りあう。しかもそれに気が付かない。だから群れてはだめだ。ギャルになるな。


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