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新! 学校報「泉」 アーカイブ

若葉学習会学校報「泉」 第668号 (2023年2月号) 2022年雑記帳より 理事長 吉野正泰

今月の短歌


気を抜けば赤点の危機すぐ迫る
  こういう環境嫌いじゃないな

米子校舎 高校1年 
    佐々木 海斗



君たち 僕たち① 
米子校舎 中学2年
古志 美侑さん




 彼女は、二学期の中間テストで、私の若葉での教員生活で初めて見る五教科合計五百点満点の快挙を成し遂げました。その点数を見た瞬間の私の叫び声は、きっと校舎中に響き渡ったことでしょう(笑)
そして、彼女の魅力は、そんな自分の能力に決して傲らないこと。結果が出たら何事もなかったかのようにもう次の目標に向かっていること。いつも礼儀正しいこと。本当に頑張っている人は、自分が頑張っていることに気付かないものなのでしょう。その姿に、私自身もいつも刺激を受けています。
 趣味は、歴史的建造物を見ることだそうです。実は私も歴史的建造物を見ることが好きで「まだ機械も道具もなかった時代に、はたしてどうやってその建物を作ったのだろうと想像するのが楽しいよね。」と言うと、「そうそれですー。」と満面の笑みで意気投合してしまいました。
 将来の夢は、生物の研究者になること。そのために「医師か獣医師に必ずなります。」と、夢に向かう人間の強い信念を感じました。
(担当 角)



君たち 僕たち② 
倉吉校舎 中学3年
山﨑 瑛登さん


 受験シーズン、毎日、夜遅くまで、自主勉強に励んでいる瑛登君を紹介します。彼は、小学6年から現在まで約4年間、倉吉校舎に通っています。今では見上げるほどに身長が伸び、180cm以上の大きな体格に、そして、昔と変わらぬ笑顔が印象的です。
 中学ではサッカー部に所属していて、3年のときにはキャプテンに任命されました。4年間、彼と関わってきた倉吉校舎の主任いわく、「彼は人格者。ヤンチャな後輩も、彼のことは尊敬のまなざしで見ている」と、人柄の良さにふれていました。キャプテンを任されたことで成長したこともあるでしょう。これからも明るく自然体で成長してくれたらなと思います。
 彼の得意科目は、小学6年の頃から数学。数学の魅力をたずねると「答えが一つであること」とシンプルな回答でした。今は志望校の倉吉東高校合格に向けて、それ以外の科目の勉強にも奮闘中です。
 将来は友人と日本一周するのが夢。タフな笑顔の仲間たちとの楽しい旅を期待しています! 
(担当 乗本)


 
卒業生はいま 

広島大学文学部
  永見 音弥 さん     
 
 永見君の広島大学編入学試験合格の知らせを聞いたのは、永見君本人からではなく、なんと彼のお母さんからでした。「どうしても、この喜びを先生にもお伝えしたくて。本当にありがとうございました。」と連絡をいただきました。卒業してからもこのような嬉しい連絡をしていただけるなんて、教師冥利に尽きます。
 クラーク高校を卒業してから、一度は京都の私立大学に進学した永見くん。しかしコロナ禍で一年間ずっとオンライン授業の日々。実家に戻りパソコンに向かうだけの授業はさすがに辛かったそうです。そんな時期に、大好きな歴史の授業をもっと受けたいと思い、広島大学の編入試験受験を決意。クラーク在学中も努力家だった永見君。猛勉強をして合格を勝ち取りました。今は歴史の勉強が楽しくてしょうがないですと笑顔で答えてくれました。
 将来は研究者を目指しており、大学院進学のための準備もしているそうです。文系の学生にはなかなか厳しい道ですが、それを覚悟の上での編入。「後悔はしていないです。全力で頑張ります」と、とても心強い決意を述べてくれました。これからは調査のためにあちらこちらに行く予定があるそうです。こんな忙しい中にわざわざ出向いてくれて恐縮してしまいました。
 帰る間際に「本当にクラークに来て良かったですよ。ありがとうございました。」と感謝は忘れない永見君。クラークでの生活は人生の転機だったようです。今度会う時は、もっと成長した永見君になっていることでしょう。
(担当 兼折)


学園ニュース(境港校舎)

大学受験科は二次・私大対策講義がスタート! きっとうまくいく!

 今年も共通テストが終わり、大学受験科では恒例の「二次・私大直前対策」が始まりました。メディアでは、「共通テスト」が大きく扱われることが多いため、中にはこのテストだけで合格が決まると思っておられる向きもあるかと思いますが、実際には共通テストのみで合格を手にできる受験生はごく僅か。それもほとんどは第一志望ではなく、いわゆる「滑り止め」の大学の合格が決まるだけ。多くの受験生にとって、本当の勝負はここから始まります。
 写真は初日の物理と英語の授業風景。単元別、さらには問題形式別に細かく分かれた少人数の集中講座が、一月末まで約二週間にわたって展開されます。第一
志望合格を目指してラストスパート!
(担当 鈴木)


職員随想 




2022年雑記帳より
  
 理事長 吉野 正泰



 ◆好きなラーメン屋ができた。緑色の回転灯が目印だ。古ぼけた外観がラーメンの潔さを予感させる。扉に手を伸ばそうと手元を見ると引き戸だ。右から左へと引く。正対したカウンターの奥に、今風だが実直さの溢れる店主が立っていて、左奥の壁にメニューがあった。「味玉入り・ちぢれ麺」をオーダーする。返答する店主の声は意外にも一昔前の実直さを乗せてきた。柔らかだが譲れないものがある人間の声だ。貼紙の指示に従い、冷蔵庫からグラスを出して水を注ぐ。店主ひとりゆえのセルフサービスも嫌いではない。
 5分ほどで目の前に現れた丼の中は、透き通りすぎていないきれいなスープ。ちぢれ麺はその軽やかなスープを適量拾ってくれそうだ。太さもちょうどいい。チャーシュー、その上にメンマ、すぐそばに白ネギと味玉が盛られている。まずは小さめのレンゲでスープをひと掬い。口に流し入れると魚の香りが優しい強さで広がり出す。でも決して尖っているように感じないのは鶏の甘さのおかげか。鼻で魚を、舌で鶏を、別々の2つを同時に味わうような、かといって混ざり切っていないのではなく、しっかりひとつになっている。
 麺の前にメンマを。これはかなり太め。歯応えもしっかりとある。次に麺を少しのネギと一緒に。うーん、思った通り。期待を裏切らないスープとのハーモニー。麺が主張しないタイプのラーメンはスープや具を含めた全体像での勝負になる。これは優勝だ。歯応えがよく、しかし決して硬くはない麺がスムーズに喉へと流れて行き、スープを味わう余裕をくれるといったところか。聞けば新年から営業時間が24時までに延びるとのこと。仕事帰りにも寄れそうだ。
◆今日でもう2週間。計14日間の夜をノンアルコールで過ごしたことになる。入院した期間を除けば、人生で初かもしれない。驚いているのは、このまま飲まない方がいいのでは…と考え始めていること。詳しく言えば、せっかくここまで禁酒を続けたのならもう飲まない方が快適な生活を送れるんじゃないか、と思い始めているのだ。これは予想外だ。現時点では大晦日のパーティーを楽しみにしているが、飲まないで新年を迎え、このままソバーキュリアスな生活を送るのもありか、とも思う。たぶん、この年末年始は飲んで、1月下旬の健康診断前にまた禁酒という流れになりそうだけれど、ただ、「飲まない」という選択肢ができあがるほどに禁酒生活が快適なのだ。朝の気分の良さは「もう戻れない」って程だ。こんなに清々しいとは思っていなかった。本当に予想外。
◆久しぶりに1クールを全話見た。ドラマ「silent」では、障害者のわがままが敢えて描かれていた。障害があってできないこと、健常者なら当たり前にできるのにできないこと、それらができないことで失ってきたもの、そもそも手に入れることさえできなかったもの。それらを諦めた上で、健常者にとってはまるで空気のように当たり前に思えてしまうものを宝物のように大切に思い、それを失うことを恐れ、それを失いそうになると、その怖さゆえに時に感情が思考に先行する。いつもの穏やかさに一瞬の苛立ちが勝ってしまう。視聴者にはそれがわがままに見える。そしてそのわがままの奥に、たくさんの我慢してきたものが透けて見える。だから、そのわがままを瞬間的にでも許せないと思ってしまった自分の心の狭さが許せなく恥ずかしい。


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